噛む機能は、生まれつき備わっているわけではありません。子供が学習することによって身に付いていきます。したがって、身体の成長、噛む能力に合わせて食べ物を与えることが大切です。加工食品やレトルト食品、インスタント食品などを食べる機会が多くなった現代では、味が濃く、柔らかい食事をしている子供が多くなっています。そのためゆっくりと噛みしめ味わいながら食事をすることが少なくなってきています。食事の条件は「ゆっくりと」「美味しく」「楽しく」「味わいながら」食べることです。素材の形や味を活かした手作りの味、家庭の味を大切に調理したいものです。その点、和風の食事は噛みごたえや栄養の面からも大変優れていますので、毎日の献立の中にもっと積極的に取り入れていきたいものです。また、加工食品や、インスタント食品を利用する場合にも野菜や海草などの副菜を組み合わせて栄養のバランスをとるとともに、しっかりと噛む食事となるように工夫しましょう。
また、高繊維食は低繊維食に比べて食事時間が約30%以上長くかかり、噛む回数も20回以上増えると言われています。