最初の項目もありましたが、海産物や農作物にも様々な濃度のフッ素が含まれており、私たちは毎日の食生活の中でフッ素を取り込んでいます。もちろんどんな薬でも、また、たとえ食物でも一時期に大量に摂取すると体に害を及ぼすことがあります。
フッ素洗口を例にすると、フッ素は体重20kgのお子さんでは急性中毒量(大量に摂取して吐き気がしたりする量)は40mgですが、フッ素洗口一回分7ccのフッ素量は1.6mgしかないので、間違えて一回分のうがい液を全部飲み込んでしまっても大丈夫です。また、液を吐き出した後、口のなかに残るフッ素の量は、お茶1~2杯分に含まれるフッ素の量と同じですので、うがいに関して問題はありません。
また、フッ素が添加されている水道水や歯みがき剤を使用する場合も、用量を守って適切に使えば危険はありません。
飲食からのフッ素摂取量参考値医学研究所食品栄養局
(Food and Nutrition Board of the Institute of Medicine)1997年
年齢群 | 参考体重Kg* | 至適摂取量(mg/日) | 上限摂取量(mg/日) |
---|---|---|---|
0~6か月 | 7 | 0.01 | 0.7 |
6~12か月 | 9 | 0.5 | 0.9 |
1~3歳 | 13 | 0.7 | 1.3 |
4~8歳 | 22 | 1.0 | 2.0 |
9~13歳 | 40 | 2.0 | 10 |
少年14~18歳 | 64 | 3.0 | 10 |
少女14~18歳 | 57 | 3.0 | 10 |
男性19歳以上 | 76 | 4.0 | 10 |
女性19歳以上 | 61 | 4.0 | 10 |
* アメリカ合衆国第3回国民健康栄養調査(NHANES III)の一部である1988-1994年のデータに基づく値