一般的には咽頭で散らばりやすい液体より、食塊の形成性のよいゼリー状の食物の方が誤嚥は少なくなります。より安全な食物形態から徐々に常食へ近づけ、量も少量から増やしていきます。
安全で食べやすい食物についてまとめますと
- 温度:冷たいか熱いかはっきりした温度
- 味:はっきりしたもの(やや濃いめの味付け)
- 性状:食塊としてまとまりやすく、硬すぎず、変形しやすい(硬くてバサバサは不適当)
- 均一性:硬さや質感の違う物が混在していないもの
- 量:ティースプーンに一杯程度
- 安全で食べやすい食事の例
- 固形物:ゼリー、まぐろのたたき、卵豆腐、茶碗蒸し(具のないもの)、ムース
液状:ピューレ状、ポタージュ状、マッシュ状(増粘剤で調整)
- 危険で食べにくい食事の例
- ナッツ類、揚げ物、こんにゃく、みそ汁、生野菜、わかめなど
食物形態と量をアップする基準
安全で食べやすいものから徐々に常食へ近づけていき、回数と量を増やしていきます。
- むせがなく飲み込みがスムーズ
- 食後の痰の増加や食後の嗄声がない
- 食事時間が30分以内
- 摂取量が1/2以上
- 食事前後のバイタルサインが安定し、疲労感がない
- 炎症反応がない(CRP、WBC、血沈など)