睡眠中に断続的に呼吸が止まることにより、日中強い眠気を感じたり、疲労感や集中力、記憶力の低下などの症状を引き起こします。
睡眠中、筋肉の緊張が低下して、舌や軟口蓋がノドに落ち込み、気道が狭くなったりふさがったりすることがあります。そのことにより、10秒以上の呼吸停止があった場合を無呼吸と呼びます。無呼吸が続くと体内の酸素不足を招き、循環器系や呼吸器系に様々な影響が生じます。その状態を治癒せずに放っておくと高血圧、不整脈、心筋梗塞などの障害が出てくると考えられています。
気道がふさがってる状態 | 正常な状態 |
7〜8割は肥満の人で、下顎が小さかったり首が太く短い人によくみられます。一般的に中高年の男性に多く見られます。
こんな時に
0: 居眠りすることは絶対ない
1: ときどき居眠りすることがある
2: 居眠りすることがよくある
3: だいたいいつも居眠りしてしまう
合計11点以上の人は病的な眠気があると考えられ、その原因の1つとしてSASの可能性がある。ただし10点以下でも、家族から睡眠中の呼吸停止やイビキを指摘されたり、日中強い眠気を感じたことがある人はSASの可能性がある。
(Johns MW:A new method for measuring daytimes sleepiness Epcoorch sleepiness.Sleep.14;6:540-545,1991より引用)
終夜睡眠ポリグラフィーという検査ができる医療機関でSASと診断され、その症状が軽度〜中等度(1時間あたりの無呼吸、低呼吸が20回未満)である場合に、その医療機関からの依頼で、歯科において口腔内装置(イビキ防止装置)を作製します。口腔内装置を就寝時に装着することで睡眠時の無呼吸を軽減できます。
睡眠時に上下顎に装置を装着することによって舌がノドの方に落ち込むことを防止できます。
これには上下顎を固定するタイプとある程度の動き(口の開閉)ができるタイプがあります。
上下顎を固定するタイプ
ある程度開閉できるタイプ